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Research

当ゼミは、アグリゲノミクス班(Agri-genomics)、メディカルゲノミクス班(Medical-genomics)、エコゲノミクス班(Eco-genomics)、シンゲノミクス班(Shin-genomics)の4グループ構成(AMES)による農医連携型の研究活動を目指しています。

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以下は、現在取り組んでいる主な研究例ですが、配属されたゼミ生の興味に合わせたテーマも相談のうえ設定できます。

野菜・果樹のゲノム解読
【キーワード】遺伝的多様性、遺伝資源、伝統野菜、スマート育種、アグリゲノミクス

生物多様性や遺伝的多様性という言葉が定着されているとおり、現在地球上には175万種もの生物が確認され、実際には870万種存在していると推定されています。まさに、地球は『遺伝資源の宝庫』と言えます。ただ、その一方で、グローバル規模で加速する環境変動や人口爆発に伴い、失われゆく遺伝資源や食糧危機が喫緊の問題となっています。また、日本国内においても農家の減少に伴い、地域固有の伝統野菜が消滅の危機に晒されていることも報告されています。そこで、本研究では次世代農業の一端を担うスマート育種をサポートするために、重要な遺伝資源のゲノム情報を解読・整備し、デジタル情報として保管・管理していくことを目的とします。最近では、日本固有のブドウ品種「甲州」の全ゲノム解読に成功しました(Tanaka et al. 2020)。さらに現在は、東京都島嶼部で主に栽培されている伝統野菜「アシタバ」の全ゲノム解読に取り組んでいます。本研究は、『アグリゲノミクス』と呼ばれる、農学と情報学の融合分野として注目されています。

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エアロゾルに含まれる花粉のDNA検出技術の開発と応用
【キーワード】花粉、DNAメタバーコーディング、環境リモートセンシング、環境DNA

現在、日本人の3人に1人が花粉症に罹患していると言われています。そのため、『花粉』と聞くとあまり良いイメージを持たない人も多いのではないでしょうか。しかし、花粉は生態系において重要な役割を担っており、花粉のことを十分に知ることができれば、自然と共存した豊かな社会をつくることができると期待されます。そこで、本研究では大気中に飛散する花粉の効率的な調査方法を確立するために、DNAメタバーコーディング技術による花粉元の植物種の識別と環境リモートセンシング技術による花粉の飛散経路を推定する2つのアプローチを組み合わせることを試みています。このような情報を得ることができるようになれば、森林整備戦略の効率化にも役立つと期待されます。また、本研究のDNAメタバーコーディング技術を活かし、都市養蜂においてミツバチが採集したハチミツからDNAを単離・分析を行い、蜜源植物の分析にも取り組みました(Tanaka et al. 2020)。本研究は、最近たびたび話題に取り上げられている『環境DNA 』を対象とする研究テーマともなります。

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DNAプロファイリング技術の開発と応用
【キーワード】個体識別、マイクロサテライト、MiCAPs、 DNAマーカー、データベース

次世代シーケンサーの登場により、全ゲノム解析のコスト、時間、労力は大幅に減り、今日では個人のゲノム情報を簡単に取得することができる「パーソナルゲノム時代」と呼ばれています。本研究では、以前に個体識別の効率化を図り、DNA配列中で比較的に高い変動性をもつマイクロサテライト領域(単純な繰り返し配列をもつ領域:AGAGAG…など)に絞った解析手法『MiCAPs(Microsatellite Capture Sequencing)』を開発しました(Tanaka et al. 2017, 2018)。そこで、今後はMiCAPsの精度向上とともに、DNAマーカー開発支援やデータベース開発を行い、生態学や法医学にも役立つ技術に展開したいと考えています。

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1細胞レベルの遺伝情報解析
【キーワード】体細胞変異、老化、細胞運命、ゲノム不安定性、メディカルゲノミクス

最近、ゲノム科学において注目されている技術の一つとして、『 シングルセル(1細胞)解析』が挙げられます。つまり、ヒトでは60兆個の細胞で構成されていると言われていますが、この技術を用いれば、それら細胞1つ1つのゲノム情報や遺伝子発現変動を分析できるというわけです。本研究では、この解析技術を利用し、同一個体内の体細胞間の変異量を分析することにより、細胞の老化程度、細胞運命、さらにはゲノム不安定性を評価できるだろうと考えています。現在のところ、分子生物学的実験プロトコルとバイオインフォマティクス解析ツールの両方のアプローチを並行して検討しているところです。本研究は、『メディカルゲノミクス』と呼ばれる、医学と情報学の融合分野として注目されています。

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